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中には8人いて、私から見て左側には壁に寄りかかるようにして座っている原田さんと藤堂さんと気難しそうな表情をしているけれど、少し隊服を着崩して着ている人の3人。
右側には奥から順に、優しそうな眼の人と近藤さんと土方さんの3人が座っている。
斎藤さんは私の目の前に。
そしてその隣に・・・
(“沖田さん”)
心の中でそう言うと心臓が音をたてた、気がした。
「そこに座れ。」
茫然として立っていた私を見て、土方さんがそう言った。
「はっ、はい・・・。」
音をたてないようにふすまを閉めて部屋の中央に置いてある座布団に座った。
そこはちょうど、近藤さんと向き合うところだ。
「さっきあんたの話をしていたんだが・・・あんたにはここに居てもらう。」
「えっ・・・?」
私が座ったと同時に言われた言葉は予想してもいなかったことで、私の頭の中は真っ白になった。
土方さんはそんな私の様子を気にすることなく、話を進めた。
「あんたは新選組の内部状況を知ってる。そんな奴を野放しにはできないだろ。」
「でっ、でも___」
「このことは、ここにいる全員と話し合って決めた結果だ。あんたに拒否権はない。」
「そんな・・・」
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