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何故、彼女がこんな時間にこんな所にいるのかまったくわからない。
「えっと、確か隣の席の……」
「はい。私は白川君の隣の席です」
だろうね。あれだけ見られていたら嫌でも思い出すだろう。逆に忘れることが出来ないだろう。
というか彼女は俺の名前を知っているのに俺は彼女の名前を知らないっていうのも失礼じゃないか。
「そういえば自己紹介がまだでしたね。私は金山雫といいます」
「ご丁寧にどうも。俺は……自己紹介いる?」
俺もちゃんと自己紹介するべきなんだろうけど必要ない気がする。
思った通り彼女は首を横に振って、白川雅君、ですよね? と確認してきた。
「それより確認したいことがあるんだが、猫と戯れている俺って可愛いのか?」
「はい、可愛いですよ。かなり。」
「男に対して可愛いは嬉しくないな」
やっぱり言われるんならカッコイイって言われたいよな。可愛いはやっぱり女子だろうな、うん。
でもブサイクとかキモイとか言われるよりは断然マシだから素直に喜んでおこう。
「やっぱり近くで見ても白川君はカッコイイですね。イケメンです」
「……うん?」
俺がイケメン? 俺がイケメンなら中学生の時に告白の一つや二つはあっただろう。結果なかったから俺はイケメンではない。
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