第1章

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「そっか……でも私からは何も言えないな。これはあなた自身が考えないといけない事。どんなに苦しくても逃げ出しちゃダメ。そしてその娘とは今まで通り接してあげないといけないし、今まで以上に考えないといけないけどそれが人生なの」 「母さんも俺と同じようになった事あったの?」 「私の場合はお父さんの時。苦しい時間もあったけど、その分、楽しい時間が沢山あった。あの時間があったから今の自分がいるって思える」 母さんも経験した。多分皆が経験する事。これが大人になるって事なのかもしれない。 だからこそ自分の力で乗り越えるしかないんだ。とりあえず自分がやりたいこと、やらなきゃいけないことを考えないといけない。 「さっきよりいい顔になったわね、雅。今日は疲れたでしょ? 早めに休みなさい」 「わかった。ありがとう、母さん」 すぐに部屋に戻った俺はベットに潜り込むとあっという間に眠りについた。 そしてあっという間に土曜日、日曜日が過ぎて、学校がある月曜日になった。
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