第1章

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最近、テレビの影響でブラックのまま飲む事にしているが幼なじみの萌子には、 『コーヒーの匂いが凄いね』と言われている。 正直自分の中ではブラックを飲める人は大人というイメージが強い。 中学の頃、職員室に入ると匂ってくるコーヒーの匂いを嗅げばわかってくれるだろう。 「雅、早く食べないと萌子ちゃんが迎えに来ちゃうんじゃない?」 「確かに……あいつなら早めにくるのもありえるかもしれない」 萌子は真面目だから何分も前から行動するタイプの人間だ。 その萌子と一緒にいるため、中学の時は遅刻とかは一切なかった。 ピンポーン 家のインターホンが鳴り響く。 時計を見るとまだ9時になったばかりだった。 朝早く家を訪ねるのは高確率で萌子ある。なので今のインターホンは萌子だろう。 「おはようございまーす」 隣近所の付き合いなため+何度も俺を迎えに来てくれるということから、インターホンを鳴らした後、普通に家の中に入ってくる事は家族が了承している。 そして声の主である萌子がリビングに顔を出した。 「雅、おはよー。雅ママもおはようございます」 「おはよう、萌子ちゃん。雅、まだ食べてないから椅子に座って待っててくれる?」 「了解です」 萌子は挨拶を済ますと俺の横の椅子に座って来た。
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