第1章

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俺は隣に萌子が座ったことを確認すると片手を軽くあげて挨拶をする。 「よっ」 「うん、おはよう」 毎度お決まりのやり取りで、正直日課みたいな感じになっている。 ここで萌子の容姿について言っておくと、黒髪を肩より少し長く伸ばしていて、目はちょっと釣り目……なんと言えばいいかわからないけど、とりあえず纏めちゃうと、美少女です。幼なじみの俺が言うのもなんだけど、美少女です。 「またコーヒー飲んでるの?」 「悪いのか? 飲むと目が覚めるからいいと思うんだけど……」 「べ、別に悪いわけじゃないけど……」 萌子を待たせるのも悪いと思い、少しスピードをあげて朝食を済ませることにした。 「ごちそうさま。じゃあ萌子、行くか?」 「うん! 雅ママ行ってきます」 「二人とも気をつけていくのよ?」 俺は昨日の段階で準備を済ませていたため、必要なものを入れた鞄を片手でもちすぐに家を出た。 ちなみに家から高校までは自転車で約15分の道のりになっている。そして、後ろに萌子が乗って、俺が自転車を漕ぐ。
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