ある人からの電話

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俺は学校を後にした。 学校から家までの帰り道の途中に広い公園がある。ちなみに東京の中ではかなり広い方だ。 そんな公園の横をずっと歩くと、14階だてのマンションに着く。 親は仕事でいない、もちろん兄弟もいない。 帰ってくるたび寂しさに襲われた。 「はぁ…」 すると 「プルルルルル……」 と一本の電話が掛かってきた。 「こんなときに…」 と嫌々電話に出た。 「もしもし、坂神さんのお宅ですか?」 「………はい。すいませんどなたですか?」 「言い遅れました、私政府の者でして、ちょっと悠斗君にご相談が…」 俺? 嫌な予感がした。 「俺に何の用が?」 「はい、詳しくはこちらの方で直接話したいのですが…」 「どこですか?」 「そちらに車を出すのでそれに乗っていただくだけで大丈夫です」 「……わかりました。」 俺がそう言うと、電話は切れた。 いったい政府が俺に何の用なんだ? そんな不安を考えながら、俺は自宅を出た。 するとマンションの玄関前にスポーツカーらしい車が停まっていた。 「あれか?」 その時スポーツカーから俺と同じぐらいの歳の男の子が降りてきた。 「君が6人目の子だね。」 そう言うと、その子は俺の手を掴んで車の助手席に投げ込んだ。 「ちょっ……」 「大丈夫、すぐ着くからしっかりシートベルト着けてね!!」 そして車は急発進し、かなりのスピードで走り出した。
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