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「…ネコ?」
何度か見かけたことがある。
ここらを縄張りにしている野良の三毛猫だ。
ガムが大事に可愛がって、一番懐いていた。
けれど。
しなやかだったその身体は、アーセナルの腕の中で力なく抱かれたまま。
口元から僅かに覗いたままの薄紅色の舌が、もうここに命のないことを告げていた。
「…死んだんか。」
「車にでもやられたらしい。
見つけたときはまだ息があったんやけど… アカンかったわ。」
なんでオマエがそんな辛そうなん…。
マックは喉元まで上がった問いかけを飲み込んだ。
---つづく
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