ブラック・アウト 2

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ぶっぎらぼうに投げ捨てて、とにかく屋内へ引き入れようとするマックが掴んだ手は、氷のように冷え切ってしまっているのに、アーセナルは立ち上がろうとはしない。 「あかん。」 「は?なんでや。」 アーセナルの頑なさはいつものことだが、ときどきこんな風に手に負えない。 自分を粗末に扱うような、そんな姿にマックの苛立ちは募るばかりだった。 だったら無理矢理にでもと力を入れた腕は、アーセナルの言葉に動きを止めた。 「あかんて。 …コイツのこんな姿、ガムに見せられへん。 コイツかて見られとうないやろし…。」 お互い知らないままなら。 いつかまた、なんて他愛ない希望ひとつ残ったままなら---
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