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『…変てなに?』
がらりと音を立てて変わったジョニーの雰囲気。
まっすぐこちらを捉えた瞳が濡れたようなのは、決して酒のせいではなく。
常軌を逸する一歩手前にも見えたのは、気のせいだったのか。
『いつもと、違うやん…』
無意識に近いところで、勝手に返事をする自分の口。
ジョニーに引きずられて、制御不能に陥りそうやった。
感情を削ぎ落としたように空虚な顔立ちは壮絶に綺麗で、こんな状況なのに思わず見惚れてた。
『いつもってなに?エースが俺のなにをしってるって言うん?』
凄まれて思わず身構えた。
反射的に、ただそれしかできんかった俺を見て、一瞬我に返ったようにジョニーの瞳が揺らいだ。
そのまま、ふたりの間に落ちる沈黙に耐えられんくなったのは俺の方やった。
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