MOON CHILD 4

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わざと耳の傍まで寄せた唇で、でも周りのみんなに聞こえるように、いっそ見せつけるように、ジョニーは甘い声で囁いた。 「なぁ、エース?河岸変えて飲み直さへん…?」 「はぁ?俺来たばっか…」 俺の返答なんかお構いなしに重ねられた誘い文句。 「つれないこと言わんと、ええやん?な…?」 「…え」 深く考える間もなかった。 そのまま極々自然に絡み合った視線ごと引き寄せられる。 閉じることを忘れた瞳は、近づいてくるアイツを捉えたまま… 「…っ」 どれくらいの時間やったろう。 触れ合ったヤツの冷たい唇が離れてゆくまで、俺の思考回路は完全に停止しとった。
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