MOON CHILD 1

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気づけば、両手を俺の顔のすぐ横で留めて。 視線だけでなく、その長い腕で俺自身の動きさえ制限しようとするように。 俺とジョニーの曖昧に築いてきた距離に割り込んで、近づくことも触れることも、いとも容易く飛び越えてみせるコイツの行動を、ジョニーはどこかで見ているのだろうか? そんなことを考えて彷徨わせた視線に気づいたのか、俺と自分の中に向けて挑発するようにアイツの囁きが零れる。 「アイツは出てこないで? アンタの声を聞いても、名前を呼ばれても…。 冷たいヤツやん。アンタがここまでしてやる価値ないやろ?」 「…も、俺にしとけばええやん。 なぁ、エース…?」
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