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歩いて数分後……。
目的地と思われる場所に着いた。
前方には何人か―……五人か…?―円を描くように屯していた。
其処に近付く。
「……よぉ」
「ん?おぉ、月見里か」
「んぁ?」
最初に気付いて声を掛けたのは、一期上の先輩である北上 片義(キタカミ ヒラヨシ)。
次に変な声を出したのは、同期の清野 拓弥(キヨノ タクヤ)である。
「なんだぁ?お前も来たのかクズ」
――清野(コイツ)は、イヤな奴だ。
「伝書が来たんだ。来ない訳無いだろ……」
「ハッ、お前の事だからずっと博打やってると思ったぜ」
と、悪態吐くような事を言い、ニンマリと笑うのがコイツの特徴。
正直な所、コイツは嫌いだし、嫌ってる奴も自警団や人里の住民の中にも居る。
「……お前よりはマシだ。何もしねぇで、腐れ仲間連れてただ偉そうに道を歩いてるお前と比べればな」
「っ…!何だと……!?」
コレが嫌われている一つの原因だ。
清野は後ろに居る二人の仲間を従えて、人里を我が物顔で歩いてる。
――更に、コイツには悪い噂が流れている。
人の事は言えない立場ではあるが、コイツは別格でキツい言い方をしてしまえば、“自警団の恥曝し”と言っても良いだろう。
今日、仕事として来てるのが珍しい光景だ。
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