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彼らに共通することは“突然消えては、妖怪の成りして現れる”。
発見場所は違えど、この共通点は同じ。
そしてもう一つの共通点は、息が途絶えた状態でだ。
「…………」
手を合わせ、弔いの意をこの男性に向けた。
「弔い中、悪いが月見里。ホトケが失踪直後に何があったか、調べてきてくれないか?」
北上さんが申し訳なさそうな表情を浮かべ、言い寄って来たのであった。
これに対する言葉を、やや難しい表情で言い返した。
「……彼が行方不明になった時、一回調べたんだろ……?無意味に終わると思うが……」
「………そうだよな」
「――でも……可能な限りで、やりますよ」
端っから不可能な事では無い。
僅かな情報でも解決の糸口へと成る。
その僅かな情報を集める事は可能だろう。
……この人の無念も晴らす為にも。
「そうか。なら、頼んだぞ」
明るい表情に戻り、微笑み浮かばせ、肩を叩いた。
「……あぁ」
その返事に北上さんも頷き、今度は背中を叩く。
「っ…、強いっての」
「はは、悪い」
「…………」
笑う彼に、愛想尽かしたように鼻で溜め息一つ。
「……それじゃあ、調べてきますよ」
そう一声掛けてから人里に戻る。
正門を通り抜ける時、此処の警備に割り当てられていた新人の新羅の姿が見えなかった。
休憩でもしてるのか……?
別に気にも留めず、そのまま人里へと入った。
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