Ⅲ

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「ふうん。で、いい感じになれた……と」 「えへへ……。いい感じっていうか、まあ……そうだね」 「結局、ノロケかよー」 顔をほころばせる恵美の隣で春香が溜め息をつくと、彩と里美も続けて深い息を吐いた。 「なーんかさ、別に別れて欲しいってわけじゃないけど。 こんなにニヤニヤ話されても、面白くないよねえ」 「確かに」 「そんなあっ。里美ちゃんだって、いっつもノロケてばっかりじゃん!」 呆れ顔の里美と彩に、恵美は不満げに訴えたのだけれど。 「私は良いの」 里美の理不尽な言葉に、撃沈した。
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