Ⅲ

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「なんだよ」 怪訝そうな表情を隠しもしない和成に怯みそうになりながらも、精一杯胸を張って 「先輩も、なんか……してくださいよ」 「なんかって?」 呆気にとられた様子の彼に、恵美は言葉を詰まらせる。 それでも、コクリと息を飲んでから 「もうすぐ私……誕生日なんです。だから、お祝い……してくれませんか?」 消え入りそうな声を、絞り出した。 「誕生日……?」 「はい」
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