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頷きながら、恵美は映像が頭に浮かんでくるのを止めることは出来なかった。
先が気になって。
思わず前のめりになりながら、啓介の言葉を待つ。
「なんだ?って、思うじゃん?
気になって、フミさんの後ろから覗いてみたんだよ。
そしたら……」
話が、途切れた。
しかし、その時の様子はなんとなく想像がついて。
躊躇う啓介に代わって、恵美の方があとを続けた。
「キス……してるところだったって、ことですか」
「あ、いや……。本当に、その……してたのかまでは、見えなかったんだ。
カズの背中に、ほとんどジュリさんは隠れちゃってたから。
でも」
と、一度言葉を切ってから、彼は思い切ったというふうに口を開いた。
「その時、フミさんが言ってたんだ。
『キスしてる』って」
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