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笑顔で迎えてくれる店員の女性が、和成を目にした途端に、ちょっぴり頬を赤らめる。
ただそれだけの事でもムクレかけてしまった恵美だったが、いざネコの待つ部屋へと入る時になって、和成が隠れるように恵美の背中にくっ付いて来たのには笑顔にならずにいられなかった。
「……そんなに、ネコ嫌いなんですか?」
「嫌いじゃないけど……好きでもない。
だいたい、俺じゃなくて、ネコとか動物のほうが俺を嫌ってくるんだよ」
よく分からない理屈を並べて、和成はさっさとソファーに座り込んでしまった。
ネコ達は壁際の棚の上で寝ていたり、中央のカーペットに寝そべったり。
どっかりと置かれた土鍋の中で丸くなっているのもいる。
「ぐーたらしてんなあ」
なんて、自分だってソファーにもたれかかっているくせに文句を言う和成は放っておいて、恵美は顔を輝かせると、床に寝転ぶネコに手を伸ばした。
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