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「いいんですか?」
「ココアちゃんは膝の上が大好きなので、大丈夫ですよ。
長い時間動かない時は、足がしびれてきちゃうんですけど」
と笑いを交えて説明しながら、女性はそっと黒猫を抱いた腕を伸ばした。
「そんなに重いんですか?」
ちょっぴり不安になりながらも、恵美はカーペットの上に足を伸ばして、和成の座るソファーにもたれるようにして座りなおした。
すると、すぐに膝の上に暖かい猫がやって来て。
「うわあ……」
恵美が感激の声を上げる間も無く、丸くなって目を閉じてしまった。
「……寝ちゃった」
「動かない時は、本当に30分とか1時間とか居座っちゃうので、困ったらまた呼んでくださいねえ」
女性はクスクス笑っていたが、また別の猫に話しかけながら歩いていった。
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