Ⅳ

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「こげるー!」 「火を止めとけよっ」 「は、はい!」 2人ともに料理が出来ないのだから、周りから見たら何の騒ぎかと思ってしまうほどの大騒動。 が、1時間も経った頃には、なんとか皿に料理が盛られて、それを挟むようにして二人は腰を下ろすことが出来たのである。 「疲れた……」 「本当だよ。ほとんど俺が作ったようなもんじゃないかよ」 「そんなことないですよ!だいたい、先輩は混ぜてただけじゃないですかっ」 「それでも十分役にたっただろー」 なにはともあれ、とにかく食べれないことは無いものが出来上がったところで 「じゃあ、食べてみましょうか」 「だな。いただきまーす」 「いただきます」 2人は緊張した面持ちで、それを口にした。
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