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そんな彼女の仕草を、しばらくの間、楽しそうに眺めていた和成。
けれども、不意に『あ』と声を漏らしたかと思うと
「ちょっと、待ってろ」
と言い残して、彼女をどかすと、冷蔵庫へと立って行ってしまった。
「……はあ」
彼の背中から目が離せずにいながらも、彼女はなんとか彼が戻ってくるまでの間に、呼吸を整えようとしたのだけれど。
和成はそれを許さないとでもいうように、すぐに戻ってきてしまった。
そして、手にしていた箱をテーブルに置くと、彼女の隣に腰掛けて言った。
「開けてみ」
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