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「坂本先輩からお誘いは無いの?」
美夜の遠慮がちな声。
あー駄目だぁ。
涙がじんわりしてきちゃった。
喋ると声が震えそうで。
だから、小さく頷いた。
……ら、ガシッと肩を掴まれてビックリ。
思わず顔を上げると、鼻先が触れ合う位に可奈の顔が近かった。
「流風から誘いな!」
そんなの無ぅー理ぃー!
私には可奈みたいな行動力はありません!!
「可奈、それは無理だって」
美夜が後ろから可奈の背中を引っ張ってくれたお陰で漸く寄り目にならなくても可奈の顔が見られる。
ホッとしたら、隣に座る流水がそっと私の手を取って包み込んだ。
それはそれは、心配そうな顔をして。
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