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「…ユマさぁー、明後日なんの日か知ってる?」
部屋に入って早々に椅子を勧められ、座った途端詰め寄られて…
一瞬で、頭が真っ白になる。
「明後日…。決算の日ですか?」
「ちがーう!!!!赤い服に白いひげのおっさんが、煙突から入って来る日だろうが!!」
「…は。ぇ…?煙突?…不審者ですか?大丈夫。警備体制を強化して煙突を見張らせましょう。貴方の身は、命をに代えても御守りします。我が主。」
「は?命に代えてもって…命は、大事に…って、そうじゃねぇよ!!」
「……と、おっしゃいますと?」
「サンタクロースだよ。」
サンタクロース…。赤い服を着た白いおひげの…トナカイに乗って、子供にプレゼントを配り歩く、奇特な御方だと伺っている。…お会いしたことはないが。
「…アイルとヨフに何かプレゼントしたい。彼奴等…俺が、この国の皇子だと分かった後も、俺に何かをねだった事…ないんだ。」
「…そうゆう事ですか。」
「手伝って…くれる?」
可愛くコテンと、首を傾げる主に、静かに頷いた。
「…致しましょう。明日、市場に向かいましょう。」
「うん!!」
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