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…翌日、朝日が登ると同時に、狩りに行く装いで、皇子と一緒に城を抜け出すと…
途中…服を着がえて、城下に降りた。
市場は、クリスマスに向けての準備の為…
沢山の人々で賑わっていた。
大通りには、雪をかぶった大きなクリスマスツリーが設置され…
飾られた色とりどりの大きな鈴などの飾りつけが風に揺れている。
「うわ。でっかいツリーだな。」
「毎年、城の兵士から人員を割き、取り付けています。」
「…そうなの?」
笑顔で頷くと、関心したように上を見上げる主の手をひく。
「…プレゼント…。お探しになるのでしょう?」
「うん!」
…手を繋いだまま、野外に設置された店先の品を色々見て回る。
「ユマー?アイルに、この人形とかどうだろう。」
「…よろしいかと思います。」
「じゃあ、おじさん?コレ頂くよ!いくら?」
皇子は、声を張り上げると…
店の店主に品物を差し出した。
「クリスマスプレゼント用かい?」
「うん!妹にねっ。」
目を丸くした店主は、微笑むと、品物をプレゼント用のラッピング作業に取りかかった。
「関心な娘さんだな。まけとくよ!!」
最後に、赤いリボンでプレゼントの袋を軽く結んだ店の主が、皇子にプレゼントを手渡すのと同時に、皇子が店主にお代を払う。
「あんがとねっ。」
プレゼントを受けとり、笑顔で手を降った主の手を取って…
雪で足場の悪い大通りを歩く。
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