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イリューアがそう言った直後、医療スタッフがキャビンになだれ込んで私を連れだしてしまった。
由宇紀の事は気掛かりだが私はスタッフにされるがままチューブに押し込まれた。
皇宮への帰還はチューブの中でだった。
到着して直ぐに予定していた生誕記念祝賀会は時間を遅らせる事になった。
「〔まさか、こんなになっちゃうなんて思わなくて…〕」
項垂れた由宇紀が私の入れられているチューブの前にやって来た。
〔チョコレート、美味しかったよ由宇紀。
ただ、次はアルコール抜きにしてもらえると助かる。
私自身、初めての事で驚いてしまった、すまない〕
「〔うえぇ、ごめん〕」
〔しかし、あの味はアルコールが入っていればなのかも知れないしなぁ〕
「〔ひぃ、もう勘弁してぇ。
あんな辛そうなフレイ見るのイヤだぁあ〕」
ほぼ泣き叫んでいる由宇紀に大丈夫という余裕が出来たことが嬉しかった。
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