ばれんたいん・きっす

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「そうは言っても」 「愛しているのだから仕方があるまい。 本当の事だし隠す必要もないだろう」 「だからって」 「いや、もっと一杯言い続けたい気分だ。 由宇紀、私だけの愛しい人」 あ、あかん。 何かのスイッチ入ったみたいに言い続けるフレイ。 「由宇紀、愛してる」 「あ、ありがとう」 さっきからずっとこれの繰り返しだったりする。 嬉しいけど、人様の居る前で言うのは止めて欲しい。 何て思ってたら後ろから知ってる人の声がした。 「やあ2人とも、一緒にお茶でもしようか」 振り向くと、薄紅色から桜色のグラデーションのローブを着たお兄ちゃんと直美さん、少し離れた所にいつもの格好の白瀬君が立っていた訳で。 3人とも緋色のスカーフをしている。 「わあ、お揃いなんだ」
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