0人が本棚に入れています
本棚に追加
私は脅える妹を的に、シャーペンを突き立てた。
わんわんと五月蝿い口に。
「は」
その途端に、妹から溢れ出す騒音が途絶えた。
氷が張り付いたような空気になった。
妹は口を顎が外れるまで開けていた。
もし間違って口を閉めた場合、シャーペンは妹の喉に突き刺さり、抉られる。
私は、妹に鋭い眼差しを向けながら、暫し言う言葉を考えていた。
妹は肩を震えさせ、目からは大粒の涙を流していた。
私は、心の内側を絞められた様な感覚に襲われた。
鬱陶しすぎる。
「人に教わっているんだから、迷惑掛けずに、礼儀正しく真面目にやれ」
「・・・ばいずみませんれした」
最初のコメントを投稿しよう!