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「やることがなくて暇だから勉強するしかないかなって」私はぼそっとそうつぶやいた。恵子ちゃんはいきなり爆笑し始めた。私はきょとんとしてしまった。お腹を押さえながら恵子ちゃんは私に話しかける。
「そんな理由で勉強していたんだ。意外と花澄ちゃんは面白いな」どう反応していいのか分からなくてただ首をかしげた。
「いつの間にか"がり勉"って言われてて、ちょっとね」
「確かに」笑うのを止めて恵子ちゃんはこちらを見てそっと言った。
「俺もさ、真面目にしてるって思ってた。だけど、話してみるとイメージが崩壊したわ」
「そうかな?」
「うん」笑顔でうなずいた恵子ちゃん。
「よかったら、勉強教えてくれない?放課後でも」手を合わせて恵子ちゃんは私にお願いした。迷いながらも私は承諾することに。
「いいよ。じゃ、放課後に」掃除場所に私たちは移動した。
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