私の居場所

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 「恵子、お昼食べに行くよ」廊下から大声で女の子が叫んでいた。目の前にいた女の子は慌てていすから立ち上がった。 「分かった!じゃ、またな」そう言って女の子は教室の外に出て行った。あの子は恵子ちゃんっていうのか。同じクラスメイトだが、名前は知らなかった。クラスでもふざけて盛り上げるような子だった。だから、自分に話しかけてこられたのが不思議だった。 今日も雨。気分が落ち込む中、私は傘を広げていつもの場所に歩いていった。地面は濡れていてびちゃびちゃと歩いていると音が鳴った。水溜りに写る自分の姿を見て、思わず立ち止まった。無表情だ。つらそうでもなく、楽しそうでもなく。 小学生は黄色い傘をさして水溜りで遊んでいた。汚れる服を気にもせず、楽しそうに無邪気に遊んでいた。私も昔はああやって遊んでお母さんに怒られていたなぁ。いつからだっけ?毎日過ごすのが退屈でしんどいと感じたのは。私は首を振り、喫茶店の中に入った。  「いらっしゃい」 「いつものお願いします」 「はいはい」白川さんはすぐに注文を取ってくれた。私は勉強道具をテーブルにおき、いつものように勉強をし始めた。
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