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ママは、蒼空ママと何か話をしていたけど、何も聞こえなかった。
蒼空ママと話し終わったママは、荷物を持って、玄関に来た。
「すみません…失礼します…。」
ママが、そう言って、お辞儀をして、靴を履いた。
「ほら、行くぞ!!」
パパは、ママが、靴を履いたのを確認すると、そう言って、私の手を引っ張って、玄関を出ようとした。
「愛泉…!!
俺…ずっと、好きだから…。
約束…絶対に、忘れるなよ!!」
背中に、泣きながら言う、蒼空の声が聞こえた。
「蒼空…!!
私も、ずっと、好きでいる!!
約束…絶対に、忘れない!!」
パパに引っ張られて、玄関を出る直前、私も、泣きながら言った。
こうして、私達の8歳のクリスマスは終わり、この後、10年間、会うことが出来なかった。
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