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「ふああぁっ!!ひゃははははははぁぁ!!!あっくぁっだはははははっ!!」
腋の下を引っ掻くようにくすぐられ、おれに耐え難い刺激が送られる。
「お~お~、相変わらずいい反応するなぁ。ほれほれ~くらえ~!」
「あーーあーーー!!!やめろっやめろおぉはははははっ!!」
「こちょこちょこちょ~♪」
脇腹をくすぐられ、さっきよりも息が苦しくなった。
「あ゙ぁはははははっ!!しっ死ぬっ!!死ぬぅははははははははあぁぁあ!!!」
殺される―――そう思った瞬間、夢帝がくすぐりを止めた。
「はぁ…はぁ………はぁ……けほっ…」
「いやー、琉維ってマジで弱いよなぁ」
「うるせぇ…ぜぇ………ぜぇ…」
こういうときに自分の身体が憎たらしい。このおれ、自分で言うのもなんだが、勉強もスポーツもそこそこ出来る(と思う)のにくすぐりだけは全くと言っていいほど免疫がない。それが夢帝にばれてからちょいちょいくすぐられている。
が、おさえつけられてくすぐられるのは今までなかった。
「琉維、笑うとかわいいよなぁ。女子みたいで(笑)」
「それを言うなっ!!おれは男だ!!ばかむう…ひぃ!?」
腹をなぞられ、言葉が遮られた。途端に夢帝があの黒い顔つきになる。
「てめぇ…今の状況分かってるのか?悪口言えるほど余裕があるみたいだが」
「(はぁ…すぐこうなる…)」
「誰がすぐこうなるって?」
「(読心!?)」
「…やっぱり5分じゃなくて10分に延長な」
「はぁ!?ちょっ…あはははは!!ひゃーはっは!!」
「少しは言葉遣いを気にするんだな?琉維君よぉ」
「までっ謝るっ!謝るからぁはははははは!!やぁめえぇぇぇえ!!」
こうして、おれは夢帝に10分間みっちりくすぐられた。10分なんて今までなかったから終わった後にはもう指一本動けないほどに疲労していた。
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