琉維の苦手なもの

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キーン コーン カーン……… やっと終わった…あんの担任、長々としゃべりやがって…まあ、いっか。帰ってゲームでもしよ。 下駄箱から靴をだして右足を入れた瞬間。 「るーいっ!」 「痛っ…」                おもいっきり右肩叩かれた。思わずよろけそうになったけど、なんとか持ちこたえた。                                     「痛いなぁ…もう少し力加減考えてよ夢帝」 「一緒に帰ろうぜ!」 「いつも力いっぱい叩くから毎朝筋肉痛なんだよ」 「なぁ、いいだろ?」 「人の話、聞いてる?」 てな具合な会話も日常茶飯事。何回繰り返したかな。 「いいけど、おれの話聞いてくれない?」 「マジ?じゃ、帰ろうぜ!」   「やっぱ聞かないんだ…」                耳に何か機械的な物とかついてんのか?この人。全く話を聞かない。あ、紹介が遅れたね。こいつは王雅 夢帝(おうが むうた)。 おれの親友。ノリがよくていいやつなんだけど、話を聞かないのが悪い所。聞くときもあるけど、大半は右から左へ通り抜けちゃってる。 「今日俺ん家で遊ばない?」   「夢帝の家で?」 「おう。最近買ったゲームがあるんだよ。おっもしろいぜ!」 夢帝の家でゲームか。ちょうどよかった。おれもゲームしようと思ってた所だ。 「いいよ」 「マジ!?よっしゃ!」 今日の予定も決まった所で、おれたちは駐輪場へと向かった。
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