恋する乙女ともえるチョコ

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『ねえねえ、先輩に渡すチョコどうする?  えっ、私はチョコなんて恐れ多くて渡せないよ!第一皆みたいなかわいいの作れないし…  そうお悩みの貴女にこれを!恋する乙女の味方、水沢カンパニー自慢の最新作!市販の板チョコをセットするだけ!参考デコレーションブックも付いてて簡単にかわいいチョコが作れちゃう!  うん、これなら先輩に渡せそう!みんなも諦めないでね!』 「フ~ン」  テーブルに頬杖をついてテレビのコマーシャルをみる。 「これが新商品のCM?」 「あぁ」  ここは水沢邸。  現在拓也はお仕事中。  普通社員は水沢カンパニー本社ビルで仕事をするのだが、拓也はまだ学生なのと下の兄弟達の面倒も見ないといけないので、社長である日和の父の配慮で水沢邸で仕事をしているのだ。  頬杖をつきながらもうすぐバレンタインだなどと考えていると。 「なんだ、そんなにテレビなんかみつめて。CM出たかったのか?」 「へ?」  拓也がいきなり聞いてきた。 「まぁな、お前よりかわいいやつなんていないのは俺も社長も分かってるよ」  
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