ふぁんたじー入りしちまったぜ

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「「「「おお!」」」」  なんて感じで軽く話していたら、突然周囲が騒がしくなった。  気になったので子供たちの目線を追ってみる。  その先、さっき俺が呼び出された辺りには、 「……でっけえトカゲだなぁ」 「ドラゴンよ。下級のようだけれど」  バチバチと雷みたいの放ってる刺々しいのがいた。  それの近くには、さっきライラ……あー、金髪少女に突っ掛って来た金髪少年がいる。  そして金髪少女よ。だからこっち見てため息吐かんでくれって。  あと、そのドラゴン? を呼び出した金髪少年がえらい自慢げな顔でこっちを見てる。正直うざったい。  なんなのこいつ等。  ドラゴンを置いて、他の子供たちの間をわざとらしくゆっくりとこっちに歩いてくる金髪少年。  こっち来んな。 「どうですか、ネフェルペンタディアさん。僕が呼び出し契約したドラゴンは」 「あら、ドラゴンを使い魔にするなんて凄いわね」  どうでも良さ気に対応する金髪少女。  対する金髪少年はそれを負け惜しみだとでも思ったのか含み笑いをして去っていった。わざわざ生徒たちの一番奥にいる己(おれ)達の所にまで来てそれだけを言って戻ってくとか、無駄に律儀な奴だな。 「んで、ライ……金髪少女よ」 「ライラシアでいいわ。というかそう呼びなさい。次に金髪少女とか呼んだら斬るわ」 「おーう、怖いぜ御嬢さん。で、ライラシアよ。アレは何なんだ?」  アレとはさっきの金髪少年の事である。 「アガレス・リ・フォン・レインフィールド。レインフィールド侯爵家の長兄よ。私の家と同格の貴族ね」 「ほおん。貴族ってのは他にどんなのがいるんだね」 「爵位は上から、公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵よ。その下に準貴族がいるわね」 「ふうむ。もしかして、お前さんの家って結構偉い?」 「一応ね。準貴族を含めれば千を超える貴族の中での地位は、上から数えて六から八番目ってところかしら」 「そりゃ大したもんだ」
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