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他の子供たちも次々と変な生き物を呼び出しては契約したりしていく中、ぼやぼやと適当に話を続ける。
ライラシアの話によると、知能の低い生き物ほど呼び出した者に対して好意的、ないし従順な状態で呼び出されるらしく、知能が低い生き物が多い低級の使い魔は契約に失敗することもほぼ無いそうだ。
で、人間が呼び出されたなんてことは聞いたこともないらしくライラシアも頭を抱えている。
まあ、己(おれ)ぁ人間じゃねーからその悩みも実は無駄なものなんだが、面白いからこのまま放っておこう。
「それよりもあなた。いきなりこんなところに呼び出されて元の場所へ帰りたいとは思わないの? 殺そうとした私の言うことでもないけれど」
殺そうとしたこと自体に関しては悪いと思ってないんだね御嬢さんや。
別に己(おれ)も気にしちゃいないが。
「あそこに戻りたいとは別に思わねえなぁ」
「あら、向こうに嫌な思いでもあるの?」
「いんやあ。向こうは向こうで好きだが、こっちの方が面白そうってだけさね。なにせ目新しいものが多い」
「ふうん、そう。なら今からでも私の使い魔になる気はない?」
「いやー、己(おれ)ぁとりあえず自由に生きてえのよ。今んとこなる気はねーなあ」
「それは残念。まあ戦闘能力はあるみたいだし、戦闘面では力を貸してくれるそうだから今はいいかしらね」
その後簡単に使い魔についての説明を受けてみた。
召喚された生き物は、契約するしないに関係なく死ぬと召喚前にその生き物がいた元の場所に戻って生き返るんだそうだ。
つまり己(おれ)ぁあの時殺されても別に大丈夫だったわけだな。あんだけ簡単にこっちを殺そうとしてきた謎が解けた。まあ、多分あの剣じゃあどう頑張っても己(おれ)は殺せなかったと思うが。
あと、主人とある程度離れた状態でも意思の疎通などができるようになるらしい。これはまだ全然解明されてないそうだ。記憶を共有することがあったりと謎が多いんだとか。何らかの繋がりが出来るとだけ思っておけばいいとのこと。
他にも召喚した生き物としか使い魔契約できないとかなんとか細々(こまごま)した説明があったが、こっちは省略。
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