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「いっ、いやっ。やめっ」
流花に跨ると私は口元を歪める。
両手を縛ってあるネクタイを引っ張って流花の耳元で囁く。
「ダーメ。流花ちゃんは綺麗なんだから。もっと痛く、もっと可愛く啼かなきゃ」
私と流花はまだ堕ちていく。
そりゃ合コンくらい行くよ?
彼氏欲しいし。
出会いは常に自分から求めないとさ。
でも、でもさ。
なんで、いつも来ない和音がメンツにいるのよ?
だから私の機嫌は最高に悪かった。
いつもはノリノリなのに、和音がメンツにいるだけでテンション下げ下げ。
私と和音は幼なじみだ。
けど仲は良くない。
和音と仲がいいのは、流花と雪だけ。
私と和音は昔から仲が悪い。
ウマが合わないというか、なんというか。
お互いそれがわかってるから、顔も合わさないようにしてる。
いつもやってるファミレスって居場所が、荒らされてるみたいでイヤな感じ。
「えっ?黒田月輝(ルキ)ってあの流花の兄妹?」
隣のバカ男が体を密着させてきた。
鬱陶しい。
しかもその表情ときたら、興味津々って顔に書いてあるんだけど。
正直、不愉快だしウザい。
「まあね」
一応は猫被りモード全開だから冷たくあしらう。
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