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目が覚めたとき、夢の断片は胸を締め付けた。
そういえば、そんなバカなこと言ったこともあったかな?
眠い目を擦ると、正面にあったのは麗しい流花サマの寝顔。
どっからどう見ても女。
今写メ撮って焼きまわししたら、ネットでいい値で売れるかな?
バカかって。
ホント、流花は性別の垣根なんて存在しないのかもしれない。
流花の存在はそんなことを思わせる。
愛おしさなんて欠片もない。
私がやってるのは、ただのイジメであって、暴力であって、八つ当たりだ。
禁断とか、秘密の恋とか耽美とかさ。
世間で流行ってるような甘いものじゃない。
ヒドイことをしてる自覚はある。
けど、あの時のハライセを未だに止められない。
「ごめんね」
呟くけど流花には届かない。
届かなくていい、ヒドイ奴って思って恨んでくれた方がいい。
じゃなきゃ、私はただのバカじゃん。
上半身を起こして、ケータイを見るともう講義の時間に近くて私はベッドから抜け出した。
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