前置き

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前置き

この世界に水は無い。 正確に言うならば、世界に存在する水の大半は何らかの汚染を受けていた。 原因は不明。しかし、汚染された水は人間達にとっては害でしかなかった。 環境は激減し、文明は衰退。世界の各地では汚染の影響で魔物と呼ばれる生物が発生し、人間達にとって過酷な世界と化した。 しかし、そんな世界でも、人々はそれぞれの思いを胸に生きている。 あるものは水を求めて旅立ち、あるものは汚染を浄化するための研究を始め、またあるものはただ乾きに苦しみ、そして死んでいく。 この世界に明確な主人公は一人としていない。あるいは、陳腐な言い回しだが彼ら一人一人が主人公なのだ。
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