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「早くご飯食べて食器片してよ!」
「わかってる!」
俺はいつも通りの毎日を過ごしていた。夜の帰りが遅い為にご飯はいつも最後
小さい頃はよく一緒に食べていたが中学に入ってから家族団欒で食事を取る事は全くと言っていいほどない
「誰に似たんだかね、そうだ片付けたら布団も直しておきなさいよ雅樹!」
俺はまたいつもの様に怠そうにしながら右手をプラプラすると母さんはため息をつきリビングから出て行った
その後、俺は食事を終え食器を片付け自分の部屋に戻る前に荷物が届いたのでそれを受けとった
「工藤美奈子…母さん宛てか。リビングに置いておくか」
俺は母さんにリビングに荷物を置くと伝え自分の部屋に入り布団を直しそのままねっころがれった
「あ、あの続きでも見るか」
俺は本棚から一冊の本を取り出した
―真っ赤な世界
親父が書いたホラー小説である、俺の親父はこの本を書き終えた一週間後に消えた
行方を探しても全く見つからず、この本だけが親父の持っていたバッグから見つかった
俺は親父がこの真っ赤な世界に入ったのでは無いかと馬鹿だとは思うが考えている
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