四月

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同じクラスの何とか君。 背中に当たったのは、バスケットボール。 ニコニコしながら、近付いてくる。 「なにショボくれてるの?鈴木?」 鈴木は、俺の名前。 「いや、別に。佐藤君…」 「いやいやいやいや。佐藤じゃないから!それ、前の席でしょ!俺後ろ!」 続きは?! また和やかに笑っている。 思い出せと。 さようか。 …佐藤、さ。鈴木、す。せ、かそ、か。 せは居ないから、そか? そ、そ、そ、 「そのだ君!」 「ハズレ…園崎!」 チッ!外れたか。 「じゃあ、園君で。」 「お、なんか、仲良いみたいで良いね。でも、それなら直人って呼んでよ。俺、イチローって呼ぶから。」 鈴木一郎って覚えやすいよね。 はい。アウトー。 一番嫌いな俺の台詞。 「お断りします。鈴木でお願いします。」
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