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と、その時。メドゥーサの頭上から、一匹の深緑の蛇が、ウィッチの目の前に飛び出し、ぴたっと止まった。
「キャッ!!」
「あ、あ、・・・・ご、ごめんなさいッ・・・・・ごめんなさいッ・・・・・・・」
メドゥーサは頭を手でおおった。同時に蛇も引っ込む。ウィッチを目を凝らすと、目玉が飛び出そうになった。蛇は、メドゥーサの髪の一部だった。深緑の髪と、蛇がごちゃまぜになっている!ウィッチは叫びだそうとするのどを必死に押さえつけた。
「あ、あは、あはははは」
何とかしてメドゥーサを逃げさせまいと笑ってごまかした。が、これではただの変質者だ。
「い、いいの!ねぇ、メドゥーサちゃん、外に出て、あそッ遊びましょう!ヴァンパイアとか、シュタインとか、ブラックキャット・・・・他の人はまだよく知らないけど、教えて。そ、そう!案内して欲しいの!」
メドゥーサはすすり泣くのをやめ、ウィッチを見た。だんだんと瞳が輝き、笑顔がメドゥーサの顔いっぱいに広がる。
「わ、私なんかでいいの・・・?・・・・お友達?案内人?私が?」
「もちろんよ!お願い!」
ウィッチは笑顔になった。メドゥーサは家から一歩踏み出すと、おどおどと右手を出した。
「みんなからは・・・・メドゥーサって呼ばれてるけど・・・・エレン。生きてる時は、エレンって名前だったの・・・」
「素敵な名前!私はウィッチだけど、シュバルツよ。よろしくね。」
ウィッチはエレンの右手を取り、ヴァンパイアのもとへ走っていった。
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