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「あぁ。僕も良く知らないんだけどね。
んー二ヶ月前位かな。
うちの店にお友達と来てくれて、その時『社長』って呼ばれてた
から、僕らも社長って呼んでるんだ。仕事は確か・・・
・・・イベント会社だったかなぁ。」
「え?」
翔は少し驚いた。まさか自分と同じ職種だとは思わなかったからだ。
「よく来られるの?」
「いや、各週で一回位かなぁ。お酒は好きなんだけど、あまり強くないみたいだよ。
まぁ、さっきの感じを見てれば翔君にも判るか。」
少し微笑みながら店の片付けをしているマスター。
そのまま続ける。
「酔い潰れるといつも尾崎さんが迎えに来るんだ。あの人を最初見た時は驚いたよ。
あんなに大きい人日本ではあまり見ないからね。」
「その尾崎さんは社員さんなのかな?」
「多分ね。ってか翔君。珍しいね、君が他の人のことそんなに聞くなんて。」
マスターが疑問を抱くのも無理はない。
普段翔は、人をあまり干渉しないタイプの人間だ。と言うより興味がないと言った方が
いいだろう。
だが、この時の翔は、社長にしても尾崎にしても興味を持った。
翔自身が一番疑問を抱いているのだろう。
疑問を持った事に対しての疑問に・・・。
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