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学のある武士には自分達の考えは通じない。
今まで土方が生きてきて、痛いほど実感した事だ。
伊東だってそう。甘い誉め言葉を書き連ねた文をいくら送ろうとも、必ずと言って良いほど返事は否。
最後の手段で藤堂を送るも、またもや返事は否。
世の中の酸いや甘いはいやほど経験した土方も、これには苦渋な訳で。
やはり、と達観する反面、何故、と疑問に思う土方がいた。
「なあ、歳。伊東さんの件、俺に一役買わせてくれないか?」
ーーーーふと、思い立ったかのように近藤が言う。
「……一役?」
「ああ。俺が直接伊東さんに話をしてこよう」
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