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いつも信じていた。
心のどこかでハプニングを望んでいながら、それは自身に降りかかることがないことを。
いつも願っていた。
素敵な白馬の王子様なんてそんなものがどうでもいいと言える日を。そんな、身の丈に合った素敵な出会いを。
非日常とは、言葉の通り日常に非ざるから愛せるのだ。
起こるのはいつもスクリーンの中、漫画の中、アニメのフィルムの一場面。写真で捉えた悲しい戦争の一場面だって海を越えた向こうの話なのだ。
時に歓喜し、義憤し、憐憫し、楽しむエンターテインメント。自身がそこにいないからこそ、私たちは見たものに感じ取り、言葉にする。感情も、本能ではなく思考のうちにある。理解できるから、私たちは思い考えることができる。
例えば。例えばだ。
もしも、本当に空から少女が降ってきたら?
ふとした気まぐれに寄ってみたコンビニで、急に強盗に遭遇したら?
出かけようとドアを開いたとき、突然銃を突き付けられたら?
突然訪れる命の危機。起こりえないと否定できない非日常。それと直面した時のあなた。
あなたは何を感じるだろう。何を考えるだろう。
そしてあなたは、どのような行動をとるのだろうか。
そう。考えてみてほしい。
もしも――――、4メートルもありそうな、巨大なムカデに追いかけられていたら……?
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