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「それから親孝行をするのです、誕生の時にもね。真心は必ず通じて安産たれる。」
「私は父の息吹と母の胎を愛し、産みの苦しみを軽くします。」
「僕も!」
「私だって!」
ベビー達は口々に誓う。
岸辺に聖なるジェットコースターが現れ、ベビー達は会話しだすが、シンプハンベビーは姿が嫌われ、
「あの頭、厚顔無恥にも程がある、謗法伝染るかも。」
と陵辱するかのように嘲笑され、無知で偏狭と蔑まれ見捨てられ、漠然とした不安に包まれ天涯孤独と絶望し、化石のように硬直し、切羽詰まって心此処にあらず、紆余曲折して怖くなり、挫折を感じて溜め息をつき、茫然自失して一人つくねんと膝を抱え、うなだれて座っていて、話しかける者も居らず、流浪人のように路頭に迷って傷心し、斜に構え自暴自棄に陥って愕然とし、悲嘆にくれて自業自得の忌の極み磨耗する命の終わり、こんな貧相のままで直近に生まれ出づる事やんぬるかな、一言で言うと惨め極まりないと感じていると、笑顔のベビーが一人近づいて来た。
「こんにちは、僕はお母さんが歩く時の高さ1㍍の空間が好き、君もだろう?僕の名はウマヤド、君の名は…」
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