琉と唯と愛

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「・・ではいこうか、蓮峰院 唯。」 ロクがそう言って、唯を連れていこうとしている。 オレと同様、麻酔が聞いてうごけない唯は、ロクに立たされ、連行されるように連れて行かれようとしている。 くそっ! どうしたらいい? どうしたら唯を助けられる・・? バン!! オレが考えてる中、唯とロクの方向へ銃弾が放たれた。 その軌道を逆算すると、撃ったのは愛だろう。 愛の方を見ると、それを隠す様子もなく、ロクとヨウのほうに銃を向けている。 あのばか! なんとかお前だけでも逃がそうと・・ 「なんだ、お嬢ちゃん?邪魔するなら容赦しないぜ?」 ヨウが腰の銃に手を掛け、愛のほうをにらみながら言った。 「・・琉兄のバカ!!」 愛が叫んだ。 「琉兄の考えてることなんかお見通しなんだから!!どうせ私だけでも逃がしてくれようとしたんでしょ?・・水くさいよ。私は琉兄と唯姉の仲間だよ?琉兄と唯姉が昨日の屋敷で私を助けてくれたように、琉兄と唯姉がピンチなら私がたすける!」 愛・・。 その気持ちだけで十分だ・・ だから逃げろ! 大切なお前だから、巻き込みたくない。 せっかく自由になったんだろ? だから、お前は好きに生きろ・・! 「琉兄、私を信じて!琉兄が私を信じてくれるなら、私が二人を助ける!」
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