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そこで愛は蛍光灯を銃で叩き割った。
割れた蛍光灯は二本が対になっているタイプであり、割れた破片も相当の数になる。
それは、とてもではないが、真下にいるものが無事なレベルではない。
オレのリフレクトでも使えない限りな。
「うわぁぁあ!」
粉々になった蛍光灯の破片がヨウに降り注ぎ、ヨウは倒れた。
「・・チェックメイト。」
愛は蛍光灯付近から、ヨウの横にまで降りて行って、ヨウの頭に銃を突きつけて言った。
ヨウは両膝と両腕を地面につき、立ち上がれない様子。
それに対して、ほぼ無傷の愛。
勝敗は火を見るよりも明らかだ。
しかしこの場で誰もがヨウと愛を見ている中、ロクが立ち上がり銃を構えていた。
愛に撃たれた右手が、回復してきているのか!
愛危ない!
オレーもうほとんど麻酔は効果が切れているーが銃を抜き、ロクを撃とうとした瞬間、異変に気付いた。
「死ねぇ!ガキィ!」
バン!!
ドン!!
ロクの銃からは煙が出ただけだった。
これにはロクはもちろん、ヨウや唯も驚いている。
まぁオレも撃つ寸前で気がついたんだけどな。
「こんなこともあろうかと、さっきの弾で銃を壊しておいたよ。・・あっちの二人も回復したみたいだし、あなたたちにもう勝ち目はないよ?」
愛がそういってる後ろでオレと唯が立ち上がった。
「そういうことだ。・・・よくやったな、愛。助かったぜ。」
「うん!」
オレがなでながら言うと、愛は笑顔でうなずいた。
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