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「こちらが報酬のお金です。」
依頼人は茶色の分厚い封筒を渡してきた。
さっそく、中を確認すると、ひぃふぅみぃ...、10万きっちりあるぜ!
「うっひょー!めっちゃあるぜ!これは今夜は贅沢できるぜ・・・痛いっ!!」
「落ち着きなさい!依頼人の前なのよ!!」
唯の鉄拳がオレの額をとらえた。
このクソ女!
めちゃくちゃ痛えじゃねえか!
これは体罰じゃねえのか?
仕返しにこいつのイスのところに画鋲置いといてやる。
と思い、まだ部屋の中央にあるソファに座ってる唯にバレないように、仕事用のイスに画鋲を置いてやった。
へっ、ざまあ
「ありがとうございました。では失礼します。」
そう言って、依頼人の男の人は帰っていった。
ドアを開けるときや閉めるときも、しっかりとビジネスマナーを守って、音をほとんどたてないようにしながら。
「いやー、しかし今回の依頼は大変だったなぁ!」
オレは仕事用のイスにもたれながらいった。
「まさかあのマフィアが警察とぐるだったなんてビックリよ!まぁこんなこと警察にいっても信じないだろうから黙っとけばいいと思うけど。」
オレの仕掛けた画鋲を、いとも簡単にどけ、一瞬オレのことを睨んだが、そんなことはほとんど気にせずに、唯が眠たそうに言う。
そうオレたちに来る依頼は基本、悪から盗む仕事。
それゆえ警察から依頼が来ることもあるから普通は警察に追われるのはありえないんだけどな。
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