続編

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月島邸に着くと、琉生はソファに座る。 琉生「やっぱり、少し疲れたな」 ユキ「お茶を淹れます」 琉生「ユキ」 お茶を淹れに行こうとするユキを、琉生は引き寄せた。 ユキ「どうしたの?」 琉生「ユキ、お前はもう、メイドじゃない」 ユキ「だって」 琉生「お前を雇うつもりはない」 ユキ「だけど」 琉生「雇うつもりはないが…」 琉生は、ユキを抱き締める腕に、力を優しくこめる。 琉生「雇うつもりはないが、養うつもりはある」 ユキは止まる。 ユキ「養うって…」 琉生「そうだ」 ユキ「え…?」 琉生「結婚しよう」 世界中の時が止まる。 突然過ぎて、聞こえる音は何もない。 感じるのは、抱き締める琉生のぬくもり。 琉生「お前を俺の全てをかけて、幸せにする」 ユキ「琉、生?」 琉生「だから、ずっと傍にいて欲しいんだ」 ユキの目から涙が溢れる。 ユキ「やめてよ。私に、プロポーズなんか…」 琉生「俺には、一生、ユキが必要だ。 ずっと、ずっと」 ユキ「だから、やめてってば…」 琉生「守りたいんだ。何よりも」 ユキ「琉生…」 琉生は、ユキと向き合うと、ユキの顎をとる。 琉生「ほら、言ってくれ。分かったと」 ユキ「琉生…」 琉生「我慢出来ない」 琉生は、ユキに深いキスをした。 .
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