続編

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ユキは笑顔を向ける。 ユキ「何でもない」 琉生「何だよ。気持ち悪いな」 ユキはハンモックから降りる。 ユキ「やっぱり、狭いわよ!」 琉生もハンモックから降りると、伸びをする。 琉生「今日は先に寝ててくれ」 ユキ「お出かけ?」 琉生「いや…。仕事をしないといけないんだ」 ユキ「分かったわ」 その夜。 ユキは、自分の部屋で寝る仕度をしていた。 すると、ノックの音が響く。 ユキ「琉生?」 ユキはドアを開けた。 ユキ「!! 旦那さま」 英一「夜分遅くに、すまないね」 ユキ「いえ…」 英一「少しいいかな?」 ユキ「はい…。どうぞ」 ユキは、緊張した表情をしながら、英一を部屋に入れた。 ユキ「ただ今、お茶を」 英一「いや、いい。 それより、君に話があるんだ」 ユキ「はい…」 ユキは、英一の座っているソファの前に腰を降ろす。 英一「琉生とは、仲良くしてくれているようだね」 ユキは、視線を落とす。 ユキ「はい」 英一「君たちが一緒にいられるように、提案があるんだ」 ユキ「提案?」 ユキは顔を上げて、英一を見る。 英一「以前は、琉生が君を雇った形だったが、今回は私に雇われないか?」 ユキ「え…?」 英一「そうすれば、ここに住んでていいし、琉生の仕事が忙しくても、傍にいれるだろう?」 ユキ「……琉生に相談を」 英一「あいつは今、仕事が忙しいからなぁ… これ以上の悩みを増やさせるのは、如何なものかな」 ユキ「そうですね…」 ユキは、考える。 英一「悪い話じゃないと思うがな。 琉生も、君が傍にいてくれた方が嬉しいだろう」 ユキ「そうですね。 琉生は、私を雇うことはしないと思いますし…」 英一「なら、決まりだ! 早速、明日から頼むよ」 ユキ「…かしこまりました。旦那さま」 こうして、ユキは再び月島邸に仕えることとなった。 .
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