続編

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蒼井「何で、この映像、音声ないの?」 琉生「知るか」 蒼井「証拠として、突き出すんなら、音声入ってた方がいいじゃん」 琉生「…」 蒼井「しかも、残念! 肝心なとこが映ってないね~! ユキちゃんと月島英一のベッドシーンが見られると思ったのに~!」 蒼井は、テレビを消す。 蒼井「音声はない、肝心なとこが映ってない、でお前は何を疑ったの? え、あ?違う。信じられないんだっけ? まあ、どっちでもいいや。同じことだから 疑う相手、間違ってんじゃね?」 琉生の言葉を聞いて、琉生は身動き出来ない。 琉生「まさか…」 蒼井「大神から、北海道での二人のこと聞いた」 蒼井は伸びをしながら言った。 蒼井「ユキちゃんは、何があっても、お前を信じて付いていくと覚悟を決めた」 蒼井は、真面目な顔をして琉生を見る。 蒼井「その時に、思ったんだよねぇ。 お前は、どうなんだろうなぁって。 琉生は、ユキちゃんの覚悟を上回るくらいの覚悟してんのかなって。 ユキちゃんは、自分の人生を、お前にかけた。 けど、やっぱ無理だよな! 一人の女に絞るなんてさ! ただ、ユキちゃんが、ちょっと欲しくなっただけだろ? いつもの癖が出たんだろ?」 その瞬間、蒼井は琉生に胸ぐらを捕まれていた。 琉生「ふざけるな!」 琉生の目は怒りと悲しみで溢れていた。 蒼井「事実だろ?」 琉生「違う! 俺は、本気でユキを…」 蒼井の胸ぐらを掴んだまま、琉生は言葉を失う。 蒼井「言えよ」 琉生「…っ」 蒼井「続きを言えよ、琉生」 琉生は、何か言いたそうにするも、諦めたように、蒼井から手を離した。 その瞬間 蒼井は、琉生を殴っていた。 そして、倒れた琉生の胸ぐらを今度は蒼井が掴んだ。 蒼井「お前、カッコ悪すぎだろ。 何でもかんでも、人のせいか? 会社の危機を脱したのは、月島英一が勝手にしたことだって? じゃあ、受け取ったのは誰なんだ? 出された金を突き返すこともしてないんだろ? このビデオだってそうだ。 ユキちゃんが月島英一と寝たと認めたのか? ユキちゃんに真相を聞いたのか? それで、何を信じた? それで、誰を疑った? 笑わせんな」 .
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